ワリオ(Wario)は、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに登場するキャラクターのひとり。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』におけるファイター番号は「30」。
概要[]
『大乱闘スマッシュブラザーズX』で初登場。2006年のE3での初報PVにて参戦が発表された。シリーズはマリオシリーズから独立したメイド イン ワリオシリーズからの参戦という立ち位置におり、ステージやフィギュアなども同シリーズゆかりの物が多く起用されている。
『スマブラX』の公式サイトでは「多くの人々の参戦希望に応えて、ワリオ登場!!」と大きく書かれたものの、原作シリーズではあまり披露しない派手なポーズでドタバタと動く破天荒なキャラ付けが行われている。体つきなども元のシリーズに比べると大きさは控えめになり、体重も全ファイター中では8位(『X』『for』)や14位(『SP』)ととくべつ重量級として扱われているわけでもない。
これらの大胆な変更は、メイド イン ワリオシリーズの破天荒さをファイターとして体現するために加えられたもの[1]
であり、『スマブラ』と同じくアクションゲームであるワリオランドシリーズに関しては「オーバーオールのパワフルな技を出すよりも差別化になるしおもしろい」[2]という理由から考慮の対象外にされてしまっている。
下必殺ワザの「ワリオっぺ」は特別な操作なく自動で溜まる特殊な必殺ワザ。
空中の横移動制御が非常に容易という特徴があり、横必殺技のワリオバイクと合わせると横方向への機動性は非常に強い。そのぶんジャンプ力が低く上必殺ワザでの上昇も控えめであるため、縦方向の移動や対処はあまり得意とは言えない。
対戦ステージ「特設リング」でのリングネームは「圧巻の悪漢」。
亜空の使者での立ち位置[]
「空中スタジアム」に亜空軍が襲撃したときに初登場。主役ばかりが登場し悪役が少なかった当時の『スマブラ』における貴重な悪役キャラであったことからか、本作では終始、完全な悪党になっている。ボスパックンに捕まったピーチとゼルダのうちの救出されなかった側をダークキャノンで貫き、フィギュアに変えて連れ去る。
次の登場は「荒廃した動物園」。ポーキーを撃破したネス、リュカの前に立ちふさがり、ダークキャノンでネスを狙うが避けられる。そこで照準をリュカに変えると、リュカをかばったネスが犠牲に。フィギュア化したネスを抱えて威圧するように高笑いをして見せる。
亜空軍が使う運搬機「カーゴ」を操り、荷台にピーチまたはゼルダとネスのフィギュアを乗せるワリオだったが、ルイージのフィギュアをおとりに使用したデデデとワドルディたちの謀略により、カーゴもろともフィギュアたちをデデデに奪われてしまう。
全てを失ったワリオは、遺跡にてリュカたちの前に再度現れるが、てもちのポケモンがそろったポケモントレーナーとリュカの前に敗れフィギュア化。ガレオムの自爆に巻き込まれる形でワリオのフィギュアも亜空間に引きずり込まれる。
亜空間ステージではワリオのフィギュアも他のファイターたちとともに落ちており、それを回収することで「亜空の使者」内でプレイアブルとしてはじめて使用可能になる。救出すると「ワリオ、デデデにつっこむ」という特殊ムービーも開放される。
公式サイトによると、ワリオも亜空軍の一員ではあるが命令を無視し気ままに行動しているとのこと。ワリオのもつカーゴにはヒゲを模した飾りとアームがついている。
使用ワザ・アクション[]
通常ワザ[]
弱攻撃[]
- 弱攻撃:げんこつ → あごくだき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。パンチ振り下ろし→アッパーの2連攻撃。
- ダッシュ攻撃:ヘッドスライディング
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。両手を上に上げて頭から地面に滑り込む。
- ダッシュ攻撃:ショルダータックル
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』から登場。前作でなぜか削除されてしまったワリオの代名詞たる技がより原作に近めの形で復活。全身で相手に突っ込む。
強攻撃[]
- 横強攻撃:ぐるぐるパンチ
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』にのみ登場。腕を回してからパンチを出す。攻撃までに1アクションするためでは遅いが優秀。上下にシフトが可能。
- 横強攻撃:ひっぱたき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』から登場。振りかぶって手を広げてビンタ攻撃。上下にシフトが可能。
- 上強攻撃:ばんざいヒット
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。両手を上に掲げて上へ攻撃。
- 下強攻撃:ゴキブリつぶし
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。地面へ向かって指を突き出して攻撃。出が早く、弱攻撃のようにも扱える。
スマッシュ攻撃[]
- 横スマッシュ攻撃:ショルダータックル
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』にのみ登場。突進攻撃であるはずのショルダータックルをその場で行う。リーチこそ短いが発動中は全身がスーパーアーマー状態となるため打ち勝ちやすいワザ。ワリオマン変身時には移動距離が大幅に伸び、やや原作に近い形となる。
- 数少ないワリオランド要素であったが次作『for 3DS』『for Wii U』ではこれすらも削除されてしまい物議をかもした。ユーザーから送られた質問への回答では「ワリオを強くするため」を理由としている[3]。
- 上スマッシュ攻撃:ぐるぐるずつき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』にのみ登場。回転しながら頭突きを行い、連続ヒット後に吹っ飛ばし判定が発生する。
- 下スマッシュ攻撃:ワリオスピン
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。横に倒れて高速で転がり広範囲に攻撃を行う。
空中攻撃[]
- 通常空中攻撃:メタボボディ
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。空中で素早く回転しボディプレス。発生が早く持続も長く、加え着地スキも短い。回転部分とボディプレス部分で、同じ技で2回ヒットさせることもできる。
- 前空中攻撃:とんそくキック
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。前方向に足を突き出してキック。こちらも発生と持続、着地スキの短さに長けたワザ。
- 後空中攻撃:たおれずつき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。後方へ倒れて頭突き攻撃。
- 上空中攻撃:ハンドパッチン
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。上向きで両手を叩き上方向へ攻撃。
- 下空中攻撃:さかさまずつき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。直立状態のままさかさまになって回転。連続ヒットする。
- 下空中攻撃:さかさまドリル
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』から登場。ポーズが変更され、両手を上で合わせて同様の攻撃をする。
つかみ・投げ[]
- つかみ攻撃:つかみつんつん
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。つかんだ相手を人差し指でつっつく。
- 前投げ(後投げ):ジャイアントスイング
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では前投げ、『for 3DS』『for Wii U』以降は後投げとして使用。回転してつかんだ相手を放り投げる。偶然か意図的か『ワリオワールド』にも同様のアクションが存在。
- 後投げ(前投げ):ヘビーどんけつ
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では後投げ、『for 3DS』『for Wii U』以降は前投げとして使用。つかんだ相手を尻で弾き飛ばす。
- 上投げ:パワーリフティング
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。相手を上に投げてから頭突きで突き飛ばす。『for 3DS』『for Wii U』では近いモーションではあるが頭突き時に突き上げた腕が太くなっている。
- 上投げ:ダブルパンチ
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』から登場。前作までのワザと同じだが、完全に拳を上に突き上げる攻撃になった。
- 下投げ:しりプレス
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。つかんだ相手を地面に倒しヒップアタック攻撃。
必殺ワザ[]
- 通常必殺ワザ:ワリオかみつき
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。大きく口を開いて接近したファイターをとらえ噛みつく。「噛みつき」属性をもつ珍しいワザ。近くにアイテムがあると飲み込んで回復することができる。爆発物を飲み込むとダメージ。
- 横必殺ワザ:ワリオバイク
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。ワリオバイクにまたがって勢いよく前進、相手に突撃して攻撃する。方向転換もできるほか、上に入力を入れるとウィリー走行をすることができる。ウィリー状態から戻るときの前輪にも強力な判定がある。
- 攻撃ボタンを入れるとバイクから離脱することができる。残ったバイクはしばらく前進したのち勢いを失うと横転。横転したバイクに重なって再度横必殺ワザ入力を入れるともう一度乗り込むことができる。横転したバイクはアイテムとしてあつかえ、持って投げたり攻撃して破壊することもできる。『X』ではバイクの破壊後に2つのタイヤが残り、こちらもアイテムとして持って投げることができた。
- バイクに乗った状態での専用アピールも存在する。
- 上必殺ワザ:コークスクリュー
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。回転しながら多段ヒットで相手を巻き込みつつ上方向に上昇する。
- 下必殺ワザ:ワリオっぺ
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。たまり具合で威力や性質が変化するオナラをこいて攻撃する。全く溜まっていない状態では小さくプリッとこき、近くの相手を転倒させる。中程度以降は発生の速い攻撃として使用でき、最大までたまった際の威力は大きい。多く溜まっている状態ではオナラと同時に上昇するため、あわよくば復帰にも利用できる。
- 『X』では最大まで溜まっていると服から腹がはみ出ていた。
- 最後の切りふだ:ワリオマン
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』から登場。マンドラゴラではなく普通のニンニクをかじってワリオマンに変身し、一定時間パワーアップした状態になる。
- 『SP』では変身系のワザが撤廃され、前方向に突撃して相手を巻き込み、分身してタコ殴りにするというコミカルな演出系切りふだとなった。
カラーバリエーション[]
登場作品[]
- ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ
- ファイターとしては登場しないが、マリオの色変えにワリオのカラーがある。
- 大乱闘スマッシュブラザーズDX
- フィギュアとして登場。
- 大乱闘スマッシュブラザーズX
- 初参戦。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS
- オールスターモードをクリアすると入手できる「EX」フィギュアは、オーバーオール衣装でマッシブなポーズを取る、珍しく原作らしいワリオが見られる。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U
- オールスターモードをクリアすると入手できる「EX」フィギュアは、オーバーオール衣装であるものの水色カラーの物を使っている。
脚注[]
- ↑ Nintendo DREAM 2008年4月号掲載「スマブラ談!!X」より。原文は「『メイド イン ワリオ』自体がむちゃくちゃなゲームじゃないですか(笑)。そういったものを体現するときに、よりおもしろくする方法を考えた結果だと思ってください。」。
- ↑ Nintendo DREAM 2008年4月号掲載「スマブラ談!!X」より。原文は「オーバーオールを着たワリオがパワフルな技を繰り出すというよりも、ファミコン風にペコペコ動いて、等速直線移動的なジャンプをしたほうが、ほかのキャラクターとの差別化にもなりますし、おもしろいですよね。」。
- ↑ 週刊ファミ通掲載「桜井政博のゲームについて思うこと VOL.498」より。単行本では「桜井政博のゲームについて思うこと2015-2019」に収録。
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関連項目[]
テンプレート:ワリオ