“ | チャオ チャオ!
おまえを まっていたよ |
” |
—ランペル |
ランペル(Doopliss)は、ペーパーマリオシリーズに登場するキャラクター。
概要[]
ペーパーマリオRPGに登場する、バケバケのような姿をしたオドロン寺院のバケモノ。星柄のパーティー帽と青いリボンをつけていて、邪悪な顔つきをしている。一人称は「ぼく」で「うしゃしゃしゃ!」と笑い、「チャオチャオ!」という挨拶をする。子供っぽくイタズラ好き、かつ狡猾で卑劣な性格。
能力[]
他人を呪いで変身させたり、自身が自由に変身したりと、強力な変身能力を持つ。さらに他の誰かに変身する際、その人物の姿と名前を奪ってしまうことができる。作中ではマリオがその対象にされカゲだけの姿になり、誰からも当人と認識されなくなくなった上自身の名前を口にする事もできなくなってしまった。ランペルがマリオに変身した姿は本物に比べて目が虚ろであり姿勢が若干悪く、声は微かにエコーがかかっている。元の人物のカゲを倒すことで完璧にその人物に成り代わることができるようで、執拗にマリオを襲ってくる。
弱点は変身している時に自分の正体、つまり「ランペル」という名前を言い当てられる事であり、力が弱まって元の姿に戻りやすくなってしまう。なおかつ原作版では「ランペル」という名前を誰か一人は知っていないと力が発揮できないという設定が語られていたのだが、本筋に関わらずややこしかったからかリメイク版では省略された。ランペル自身もこの弱点を把握しており、簡単に言い当てられないよう策を巡らせている。
登場作品[]
- ペーパーマリオRPG
- 初登場作品。「暗くてつまらないから」という理由でオドロン寺院の鐘に呪いをかけ、鐘が鳴るたびウスグラ村の住人が豚に変化してしまうようにしていた。寺院の最上階で待ち構えていて、やってきたマリオ達と戦闘になる。戦いの末マリオはランペルを倒してスターストーンの一つ、ルビースターを手に入れたかのように見えたが、この時にいつの間にかマリオはランペルに名前と体を奪われカゲだけの存在になってしまった。仲間達も疑うことなくマリオになったランペルに着いていってしまう。
- 一人ウスグラ村に帰ろうとすると入り口で再び登場。マリオの体を気に入り完全に成り代わろうとしていることを告げ、自分の名前を当てられれば体を返すことを提案してくる。先の戦闘でのものしりを含めここではまだ名前が発覚していない上、仮に先に知っていても名前入力画面から「ン」が消えているので当てることはできず、襲われることとなる。
- 戦闘から逃げ村に着いた時には、ランペルはブタの呪いを解いた本物のマリオとして英雄視されており、仲間達も口調の変化や口数の増加を不思議に思いつつもその正体を疑っていなかった。一方本物のマリオは誰からもカゲのような他人としか認識されない中、本来敵であるビビアンを助けお礼に協力を得ることになる。ビビアンの能力でカラスの会話から情報を得たマリオはオドロン寺院の地下に向かい、唯一ランペルという名前を知ったため監禁されていたオウムからその名を聞き出すことに成功。オウムが見張らされていた「『ン』のもじ」も入手し、これでようやく名前を当てられるようになる。
- 再び村の入り口に現れたランペルの名前を当てると、ランペルは激しく驚き錯乱してオドロン寺院に逃走。最上階で仲間を引き連れ再び勝負をしかけてくる。ここでランペルが自身をマリオと名乗ったことで、ビビアンは今まで助けていた人物がマリオだと初めて知り葛藤に陥るが、それでもマリオに着いていくことを決める。戦闘の末倒されたことで両者の姿は元に戻り、正体がバレたランペルは悔しがりながらルビースターを落として去っていった。
- その後リッチリッチエクスプレスで再登場。どういう曲折を経たのかは不明だが、ビビアンが抜けたカゲ三人組の新メンバーになった。しかしマジョリンからは「シロスケ」と雑に扱われ、カゲでのワープで毎回置いていかれるといった具合にビビアンとは別ベクトルで待遇が悪い。ミスター・トロンに変身して列車に乗り込み、乗客から盗んだ物を利用して爆発を起こそうとしていたが、マリオの活躍で阻止される。リバーサイド駅で変身を解いて逃走し、ピカリーしんでんに三人組で先回りしてスターストーンを盗んでいくが、それは真っ赤なニセモノであった。
- 終盤ゴロツキタウンの地下でも登場。フランクリに化けてマリオに1000年のトビラを開けさせた。やみのきゅうでんでカゲ三人組の一人として再び戦うことになる。その後、宮殿の最深部でカゲの女王の復活にも立ち会った。
戦闘[]
- HPは40、攻撃力は4、防御力は0。通常攻撃は浮遊してからの体当たりのみ。初戦闘では体力が少なくなるとカゲだけの姿のマリオに変身し、ジャンプやハンマーで攻撃してくる。このイベントはスキップ不可能であり、強力な攻撃で強引に倒してもHPが10回復して復活した後変身する。
- この戦闘後は村を出入りして名前を間違える度に戦闘となるが、ここではこちらは一切ダメージを与えられないので逃げるしかない。向こうも原作版ではこちらにダメージを与えられなかったのだが、リメイク版では普通に攻撃されてしまう。またリメイク版では「逃げようとするな」というフリのセリフが強調され、この戦闘での逃げが確定になり、かつ二回目以降は戦闘に入る前に選択肢で逃げられる。
- 名前を当てた後はオドロン寺院で再戦。向こうは4人の仲間を連れており倒される度順番に戦闘に参加するが、倒す必要があるのはランペルのみ。仲間は補助技や仲間チェンジを行わず、攻撃技のみをしてくる。戦闘開始時にはビビアンがいないが、2ターン経つと覚悟を決めこちらに復帰する。この復帰イベントも初戦の変身イベントと同様の理由でスキップ不可能。
- やみのきゅうでんでの戦闘では初戦ぶりに本来の姿から戦闘に入る。攻撃力が6に上昇しており、マリオだけでなく仲間にも変身する。
余談[]
- 原作版では、エムブレームLやエムブレームWでマリオの服の色が変わっていてもランペルの変身には反映されなかった。リメイク版では反映され、その結果ウスグラ村の住人のセリフにも変化がある。
- ランペルが変身した虚ろな姿のマリオは、最終盤カゲの女王の誘いに乗った際にもマリオ本人が悪堕ちする形で見られる。
- 名前の由来は、グリム童話の一つでありそれに登場する小人の名前である「ルンペルシュティルツヒェン(Rumpelstilzchen)」だと推測される。主人公の娘の赤子を奪おうとした小人が娘から懇願を受けて、自分の名前を当てられればそれをやめる事を約束するが、その後うっかり独り言で自分の名前を口にしたため当てられてしまうという物語である。
- 名前を当てるのに必要な「ン」は、海外版では以下のようにローカライズされている。
- 英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、オランダ語:"p"
- 英語版は"Doopliss"のp、それ以外は"Rumpel"、"Rampel"、"Repel"いずれかのp。
- 中国語:"藍(蓝)"
- "藍培爾(蓝培尔、Lánpéiěr)"の「ラン」。
- 韓国語:"펠"
- "람펠(Rampel)"の「ペル」。