モンキーラップ(DK Rap、Monkey Rap)とは、ドンキーコングシリーズの楽曲の1つ。
概要[]
作詞作曲はグラント・カークホープ、歌はレアのスタッフのジョージ・アンドレアスとクリス・サザーランド[1]。『ドンキーコング64』を起動すると流れるオープニングムービーに使用されている楽曲で、本作のプレイヤーキャラであるドンキーコング・タイニーコング・ランキーコング・ディディーコング・チャンキーコングの個性や能力をラップで歌いながら紹介する内容となっている。この5キャラを紹介できるような面白い歌を模索していたところ、「愉快なラップミュージックだったら一番うまく表現できるんじゃないか」という考えに至ったことでヒップホップな曲に仕上がった。[2]。国内においてもCMで原曲とオリジナルアレンジ版が流れた他、取扱説明書に日本語版の歌詞が書いてある。
楽曲・ムービーの内容[]
DJをしているのはクランキーコング。5人のコングクルーが並んで決めポーズをしている状態で登場する。何故かチャンキーコングだけディスコ衣装とアフロのウィッグを付けているが、他のコングクルーが普段着であるのを見て急いで着替える。
- ドンキーコングパート
- 「コングのリーダー」「よく知られている」「ついに帰ってきた」と紹介され、ハンドスラップとココナッツ・キャノンを披露しジンガーを撃ち落とす。また、「大きく素早く力も強い」とも紹介されるが、実際には本作ではあまり目立たないバランスの取れたステータスをしている。このパートではサックスの演奏が入る。
- タイニーコングパート
- 「スタイリッシュ」「選べば間違い無い」と紹介され、ミクロコングで小さくなってクラップトラップを撃退する。さらにヤシの木に登ってくるくるパラシュートを披露するが、その時に登っている太いヤシの木は本来タイニーコングでは登れない。このパートではトランペットの演奏が入る。
- ランキーコングパート
- タイニーコングと対照的に「スタイリッシュではない」「エレガントでもない」と唐突に罵倒されるが、「面白い顔を持っている」とフォローされる。ハンドウォーク、ランキーバルーンを披露する他、腕が伸ばせる事にも触れられている。このパートでは専用楽器「トロンボーン・クラッシュ」を意識したトロンボーンの演奏が入る。
- ディディーコングパート
- 「彼も帰ってきた」と紹介され、スプリングテールで高いジャンプを披露。次いでバレルジェットで空を飛びピーナッツ・ポップガンを回転しながら乱射する。さらに専用楽器「エレキ・ショッカー」を演奏している所にクロバーが登場し、オレンジを投げて撃退する。このパートではエレキ・ショッカーを意識したエレキギターの演奏が入る。
- チャンキーコングパート
- 「最後のメンバー」「シャレにならないほど強い」と紹介され、グレートチャンキーでクランプが泣きながら逃げていく。さらに大岩を簡単に投げ飛ばすが、どういうわけか頭上からその大岩が降ってきてぺちゃんこになる。「動きは遅くジャンプも低い」とも紹介され、高所のゴールデンバナナを必死にジャンプで取ろうとするが届かず、「ONE HELL OF A GUY」と紹介されるとともにコングスラムを決め、衝撃で大量のバナナが降ってくる。このパートではティンパニの演奏が入る。
最後は全員でダンスし、再び決めポーズをしている所に先ほどのクランプが現れ、画面にオレンジを投げつけてきて爆発し終了。
楽曲の経緯[]
- 流 - 流用
- ア - アレンジ
- 派 - 派生
- メ - メドレー
初出は『ドンキーコング64』のオープニングムービー。
ゲーム作品において[]
- ドンキーコング64「モンキーラップ」
- 原曲タイトル - 「DK Rap」[3]
- 経緯 - 原曲
- 使用箇所 - オープニングムービー
- サントラ - TRACK1
- 大乱闘スマッシュブラザーズDX「コンゴジャングル」
- 経緯 - 原曲 → 当楽曲(ア)
- 使用箇所 - ステージ 「コンゴジャングル」
- 編曲 - 安藤浩和
- 歌 - James W. Norwood Jr.
- 大幅なアレンジが加えられていて、パート毎に曲調が大きく異なる。タイニーコングパート、ディディーコングパートがアップテンポになり、ドンキーコングパート、タイニーコングパート、チャンキーコングパートでも、それぞれの専用楽器「ボンゴ・ブラスター」「サックス・ハリケーン」「トライアングル・ウェーブ」を意識したボンゴ、サックス、トライアングルが使われている。
- また、チャンキーコングパートの歌詞の「ONE HELL OF A GUY」の部分が「ONE HECK OF A GUY」になっている[4]。
- ドンキーコンガ「モンキーラップ」
- 経緯 - 原曲 → スマブラDX(ア) → 当楽曲(流)
- 使用箇所 - 収録曲の一つ
- 『スマブラDX』のアレンジの流用。音楽ゲームとしての尺の都合上、ディディーコングパート、チャンキーコングパートがカットされている。
- 大乱闘スマッシュブラザーズX「コンゴジャングル (DX)」
- 経緯 - 原曲 → スマブラDX(ア) → 当楽曲(流)
- 使用箇所 - ステージ「ジャングルガーデン」
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U「モンキーラップ」
- 経緯 - 原曲 → スマブラDX(ア) → 当楽曲(流)
- 使用箇所 - ステージ「バナナジャングル」
- タイム制2分ルールに曲の尺を合わせるためためか、ランキーコングパート、チャンキーコングパートがカットされている。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL「モンキーラップ」
- 経緯 - 原曲 → スマブラDX(ア) → 当楽曲(流)
- 使用箇所 - ドンキーコングシリーズのステージ
- BGMの尺を2分に合わせる縛りは撤廃されたが、どういう訳か『for』版のカットされたものが流用されている。
サウンドトラックにおいて[]
- Donkey Kong 64 Official Soundtrack
-
- TRACK1「DK Rap」
- 国内未発売。
余談[]
- 英語圏では言葉選びがありきたり、韻が全く踏まれていないという理由ですこぶる評判が悪く、ファンの間では一周回ってネットミームとして愛されている。この事についてカークホープ氏は元々ちゃんとしたラップを作るつもりはなく、歌唱のアンドレアス氏が望むままに作詞作曲したと明かしている[1]。
- ゲームボーイアドバンス版『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』にて、ファンキーのフライトのクールサウンズをクリアした際に「ワォ! ユ〜はさいこうク〜ル! オレのDKラップもオ〜ルナイト!」というファンキーコングのセリフが聞ける。
- 海外のE3 2018にて公開された、『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』の追加アップデート「ドンキーコング アドベンチャー」の発売日公開映像にて、ラビッツクランキーがモンキーラップでDJをしている。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』『for Wii U』『SP』の海外版では、ファイターのドンキーコングへの応援コールが当楽曲のような「D! K! Donkey Kong!」というコールになっている。
- 後に元レアのスタッフが結成した会社「Playtonic」により開発されたゲーム『Yooka-Laylee』にカークホープ氏も参加しており、Youtube上に氏が書き下ろした「The Yooka-Laylee Rap!」が公開されている。曲調や言い回しなどにモンキーラップのオマージュが見受けられる。
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 カークホープ氏のホームページ(ウェブアーカイブ)
- ↑ 「ドンキーコング64」 シリーズ最新作の熟成に迫る 第2回 日本初!レア社スタッフ 直撃インタビューがついに成功
- ↑ 「Donkey Kong 64 Official Soundtrack」より
- ↑ 「hell」は英語圏では下品な言葉として扱われる
関連記事[]
- 音楽
- ドンキーコング64