ドンキーコング(Donkey Kong)は、任天堂のゲームに登場する架空のキャラクター。現在ドンキーコングといえば彼のことを指す。
概要[]
『スーパードンキーコング』以降の作品でドンキーコングシリーズの主人公として活躍する若いゴリラ。元祖ドンキーコングの孫であり、その名前を襲名している[1][2]が、シリーズ名を冠しながら暴れ者の悪役であった当人とはちがい、正義感が強く悪の軍団と立ち向かうれっきとした主人公である。しかしながら名前の通り「Donkey」(まぬけ)の要素は色濃く残っており、年老いた元祖ドンキーコング・クランキーコングには頻繁に説教を喰らっている。ゴリラらしく大柄の体躯で力持ち、相棒のチンパンジー・ディディーコングには「アニキ」と呼ばれ憧れを抱かれている。
『マリオカート64』以降は先代に代わりマリオシリーズでマリオたちとの共演をしている。当時はスーパードンキーコングシリーズがレア社管轄であったことからディディーコングら登場人物がゲスト出演することがかなわずドンキーコング一人での登場が相次いだが、レア社がマイクロソフトに売却されシリーズ版権が任天堂に売り渡されて以降はマリオシリーズ等外部作品でもディディーコングらとの共演がなされるようになった。
外見的特徴[]
体格や動き方などは現実のゴリラに寄せつつも、体毛や表情などは元祖ドンキーコングのイメージを多く受け継いでいる。明るめな茶色の体毛を持ち、頭頂部の毛はツンと立っている。首にはDKマークの入った赤いネクタイを締めておりこれがトレードマークとなっている。
目の周りに黒く縁取りがされているが、これは「眉毛を入れてほしい」という宮本茂の提案が当時の3DCG技術では難しかったことによる代替策である[3]。
また、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では初代ドンキーコングに寄せて目が縦長に描かれるリデザインが行われた。映画内では「クランキーコングの息子」という設定に変更されている。その後このデザインはゲーム作品でもNintendo Switch 2で発売の『マリオカート ワールド』や『ドンキーコング バナンザ』で採用されており、ドンキーコングJr.の立場が大きく危ぶまれることになる。
人物[]
一人称はアニメ版、『ドンキーコング64』では「ボク」、『マリオパーティ3』やGBA版スーパードンキーコングシリーズでは「オイラ」(一部の作品、漫画では「オレ」の場合もある)。
前述のとおり主人公らしく正義感が強いが間が抜けている。年老いた元祖ドンキーコングとの対比のためか若者チックな趣味や嗜好を多く持ち、『スーパードンキーコング』のオープニングでは蓄音機でファミコンBGMを流しているクランキーコングをあざ笑うかのようにラジカセでロックな曲を流し軽快なダンスを披露していた。ディディーコングにバナナ倉庫の監視を押し付けてサボる、主人公のくせにクレムリン軍団に2度以上さらわれる、おもちゃ工場に侵入して大ヒット商品・ミニマリオを盗み出すなど「まぬけ」とは少しベクトルの違うヒーローらしくない振る舞いも見せる。
大食らいのキャラクターも持っている。主食は大好物のバナナを含む果実類だが、『マリオパーティDS』のストーリーモードでは「ごちそう」と聞いたドンキーコングのふきだしの中に骨付き肉が映っており、雑食のようである。
能力[]
大きな体から繰り出される重みのある力強い攻撃が持ち味。その体重は800ポンド[4](約362.87キログラム)。『スーパードンキーコング』では身軽さでディディーコングに劣るものの、踏みつけ攻撃などの威力で勝るというキャラ付けがなされている。ドンキーコングのローリングアタックは前転を行う。
地面を叩いて弱い敵を地鳴りで撃破できるハンドスラップもドンキーコングならではのアクション。スーファミ3部作では後にパワータイプのゴリラ、ディンキーコングが登場したものの、このアクションを使用できるのはドンキーだけの特権である。
『ドンキーコング リターンズ』以降はこの「地面叩き」が冒険の必須アクションとなったため他のコングもポップガンを地面に撃つことで発動できるようになったが、地面を叩いて振動を起こすハンドスラップはシリーズでもドンキーコングにしか使用できない(『ドンキーコング リターンズ』以降は冒険の必須アクションになったためディディー達も武器を地面に飛ばすことで)。素手で地面を叩くのは彼とファンキーコングのみである。
『スーパードンキーコング2』ではディディーコングらに倒されたキャプテンクルールに強烈なアッパーカットを食らわせ、飛行船の屋根をを突き破って外に放り出されるというシーンも見られた。以降『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』『ドンキーコング64』『ドンキーコング ジャングルビート』などでもパンチ攻撃を披露することが多い。Wii版『PUNCH-OUT!!』では隠しボスとして登場し、グローブをつけた状態でのパンチ攻撃を行った。
マリオシリーズのスピンオフ作品でもほとんどの作品で重量級・パワータイプに分類されることが多く、クッパやワリオと比較されることが多い。必殺技などは無属性であることが多いが、マリオストライカーズシリーズのメガストライクは雷属性であった。
登場作品[]
ドンキーコングシリーズ[]
- スーパードンキーコング / スーパードンキーコングGB / ドンキーコング2001
- 初登場作品。3DCGレンダリングで描画されている。
- スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー / ドンキーコングランド / スーパードンキーコング2
- バナナとともにさらわれてしまう。
- スーパードンキーコング3 謎のクレミス島 / ドンキーコングGB ディンキーコング&ディクシーコング / スーパードンキーコング3
- ディディーコングとともにさらわれてしまう。
- ドンキーコング64
- プレイヤーのひとりとして登場。
- ドンキーコング リターンズ / ドンキーコング リターンズ 3D / ドンキーコング リターンズ HD
- 主人公。
- ドンキーコング トロピカルフリーズ / ドンキーコング トロピカルフリーズ (Switch)
- 主人公。
- ドンキーコンガ
- メインキャラクターとして登場。1Pのお手本としても登場。
- ドンキーコンガ3 食べ放題!春もぎたて50曲
- ぶらぶらドンキー
- 主人公。
- ドンキーコング ジャングルクライマー
- 主人公。
マリオvs.ドンキーコングシリーズ[]
- マリオvs.ドンキーコング / マリオvs.ドンキーコング (Switch)
- テレビの広告に登場したミニマリオに一目ぼれ、おもちゃ屋へと急ぐがすでに売り切れていたため激昂、開発元「Mario's Toy Company」に侵入し盗みを働く悪役として登場。
- マリオ AND ドンキーコング ミニミニカーニバル
- マリオvs.ドンキーコング みんなでミニランド
マリオシリーズ[]
- スーパーマリオメーカー
- キャラマリオとして登場。大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに準じ、外見は2代目ながら各種効果音はファミコン版『ドンキーコング』の物が使用されている。
- マリオカート64
- マリオカートシリーズ初登場作品。重量級。
- マリオカート ダブルダッシュ!!
- ディディーコングとペアで登場。固有アイテムはジャンボバナナ。
- マリオカート アーケードグランプリVR
- ペーパーマリオ オリガミキング
- 頭部を模したサルのかぶりものがOEDOランドで入手できる。
- マリオ+ラビッツ キングダムバトル
- 本編にはドンキーコングを模したラビッツ「ラビッツコング」が登場。
- ダウンロードコンテンツ「ドンキーコング アドベンチャー」ではプレイヤーユニットとして登場。敵やブロックをつかんで投げられるという個性を持ち、ブーメランを武器に戦う。
- マリオゴルフ64
- マリオゴルフGB
- マリオゴルフ ファミリーツアー
- マリオゴルフ ワールドツアー
- マリオテニス64
- 時系列的には年上であるはずの、小柄なドンキーコングJr.とダブルスを組む。
- マリオテニスアドバンス
- ルイージとダブルスを組む。
- マリオテニスGC / Wiiであそぶ マリオテニスGC
- マリオテニス オープン
- マリオテニス ウルトラスマッシュ
- マリオテニス エース
- マリオストライカーズ チャージド
- マリオ&ソニック AT ソチオリンピック
- マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック
- マリオバスケ3on3
- マリオパーティ
- プレイヤーとして登場。
- シリーズ作品のうち、『マリオパーティ アイランドツアー』にだけは登場を逃している。
- Mario Party-e
- ゲームを進めるための紙のボードに『マリパ4』のアートワークが描かれている。カードeを読み込んで遊ぶミニゲームには一切登場しない。
- マリオパーティ5
- プレイヤーから外れ、「ドンキーマス」というイベントマスを担う。クッパマスと対になる存在で、留まったプレイヤーが得をするイベントが多い。
- 「スーパーデュエルモード」では「つよい」レベルのトーナメントに出場。特別なパーツのみで構成されたマッシーンに乗り込んでおり、彼を撃破すると当該のパーツが入手可能になる。
- マリオパーティ8
- 「ドンキーコングのジャングルパーク」というマップも登場。
- マリオパーティ9
- 「DKジャングル」に登場。
- マリオパーティ10
- 『4』ぶりにプレイヤーとして登場。
- マリオパーティ スターラッシュ
- マリオパーティ100 ミニゲームコレクション
- スーパー マリオパーティ ジャンボリー
- プレイヤーとしての登場のほか「ジャンボリーフレンド」のひとりとしても登場。チャレンジミニゲーム「DKのグルーヴコンガ」で最高得点を出したプレイヤーの味方になり、タル大砲を用いて「ターン開始前にランダムで他のマスへ移動する」能力を発揮する。
- ドクターマリオ ワールド
- アップデートで「ドクタードンキーコング」として登場。
その他のマリオファミリーゲーム[]
- ヨッシーアイランドDS
- ベビィDKとして登場。
- メイド イン ワリオ ゴージャス
- プチゲーム「スーパードンキーコング」に登場。タイミングよくタル大砲から飛び、すべてのバナナを回収できればクリアとなる。
- おすそわける メイド イン ワリオ
- プチゲーム「ドンキーコング リターンズ」に登場。クリアすると上から現れる。
その他の登場作品[]
- ゲームボーイギャラリー4
- タイトル画面に登場するが、ゲーム&ウオッチ作品である本編では元祖ドンキーコングがメインを張るためそれ以外の出番はない。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- シリーズ皆勤賞。大柄のパワータイプながら移動力もそなえる。詳しくはドンキーコング (スマブラ)を参照。
- PUNCH-OUT!!(Wii版)
- 隠しボスとして登場。ローリングアタックなどを交えながら攻撃を繰り出す。ネクタイと同じく「DK」と書かれた赤いグローブを着用。
- バンジョーとカズーイの大冒険2
- 「ジンジョーむら」にいるゴグルスがドンキーコングの人形で遊んでいる。また、「タワー DE クイズ」ではこの内容を問う問題が出題されており、ドンキーコングが選択肢及び答えになっている。
- 余談だが、今作のXbox LIVE アーケード版では人形がドンキーコングから差し替えられており、「タワー DE クイズ」の選択肢及び答えも「もこもこゴリラ」になっている。
- TETRIS 99
- テーマとして登場。
派生キャラクター[]
- ベビィDK
- 『ヨッシーアイランドDS』に登場した幼少期の姿。外見は2代目ドンキーコングだが、時系列的には矛盾が生じる。
- ドソキーユング
- 『スーパーマリオRPG』に登場したゴリラ。全身を鎖などの拘束具で押さえつけられているが外見(と名前)はドンキーコングそのまま。マロのなにかんがえてるのを使用すると、あくまで別人である旨が伝えられる。
- バーレルコング
- 『スーパーマリオRPG』に登場した、ドソキーユングの色違いのゴリラ。バーレル火山に生息。
- ラビッツコング
- 『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』に登場した、ドンキーコングの強靭な体格とネクタイを備えたラビッツ。ダウンロードコンテンツの「ドンキーコング アドベンチャー」ではドンキーコング本人と直接対決をする。
- ジャイアント ドンキーコング
- 『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』の一人用モードで戦うこととなる巨大なドンキーコング。本作ではアイテムのスーパーキノコが登場せず、ジャイアント化したファイターは彼しか存在しない。
アニメ版での活躍[]
本作の主人公。コンゴ・ボンゴ島で最も強くてかっこいいイカしたゴリラで、未来の王様となる存在であると島の秘宝「クリスタル・ココナッツ」に予言されており、クリスタル・ココナッツを狙うキングクルールらクレムリン軍団に太刀打ちできる唯一の存在。
しかしながら頭のほうは残念であり、たびたびドジを踏みピンチに陥ることも頻繁。島の仲間たちからの信頼を失うことも多いが、ほかのゴリラが戦力として弱いため結局クリスタル・ココナッツを守ることができるのはドンキーしかおらず、クランキーコングには叱られながらも頼りにされている。
第2話「魔法のジュース」ではクランキーが発明した若返りの薬を飲んで赤ん坊になってしまったことがある。この一部始終を見ていたディディーにとっさに「ベイビーコング」と名付けられるが、のちの第24話『パパ・クルール』ではドンキーとは別人としてベイビーコングが登場、ドンキーたちが子守をさせられることになってしまった。
説明文[]
- マリオパーティ スーパースターズ 図鑑
- バナナが大好きで
- とっても力持ちな
- ジャングルの王者。
ギャラリー[]
脚注[]
- ↑ なかまたちのプロフィール大紹介 page1 (Nintendo Online Magazine内ページ、アーカイブ)
- ↑ 2023年公開の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では息子ということになっている。
- ↑ "ドンキーコングの生みの親" 宮本茂独占インタビュー(Nintendo Online Magazine内ページ、アーカイブ)
- ↑ 『ドンキーコング64』最終戦より。
関連記事[]
- ドンキーコングシリーズ
- マリオvs.ドンキーコングシリーズ
- ドンキーコング (初代)、クランキーコング - 曾祖父。
- ディディーコング - 相棒。
- キャンディーコング - 恋人。
- ドンキーコングJr. - 血縁関係。
テンプレート:スーパードンキーコング
テンプレート:マリオストライカーズの選手 テンプレート:スーパーマリオスタジアムのプレイヤー テンプレート:マリオ&ソニックのプレイヤー