ゴールポール(Goal Pole)は、マリオシリーズに登場する仕掛け。
概要[]
初代『スーパーマリオブラザーズ』から登場する、ステージの最後に配置されている円柱状のオブジェクト。頂点にはドクロやクッパマークが描かれた旗がかかっており、マリオがポールに掴まってステージクリアをすることでその旗が下ろされ、その地域がクッパ軍団の支配から解放されたことを示す。
ポールの根本にはブロック1マス分の段差が設けられているため、掴まるにはジャンプが必ず必要。ほか、掴まった高さによって得点が変化するためジャンプをうまく行うチュートリアル的な要素も担う。掴まる高さを稼ぐには、その手前にある階段ブロックの頂点からいかに助走をつけてジャンプするかがカギとなる。
複数のプレイヤーが同時に掴まってその高さをプレイヤー同士で争うこともでき、マルチプレイにさえ適した形状をしているといえる。「ジャンプに始まりジャンプで終わる『スーパーマリオブラザーズ』の遊びを象徴するゴール」という見解もある[1]。
『スーパーマリオブラザーズ3』ではゴールパネル、『スーパーマリオワールド』ではゴールバーと、80~90年代では作品によってゴールの形状が変化していたが、『スーパーマリオ64』以降の3D作品時代を経て久々に2D作品の新作『New スーパーマリオブラザーズ』が発売された際に実に20年ほどを経ての復活をする。「2D作品と3D作品の作風の乖離を埋める」ことをテーマとした『スーパーマリオ 3Dランド』で、3D作品として初めてゴールとして採用。それまでスターなどのアイテムの取得をゴールとしていた3D作品における最大のゲーム性の転換点であり、ディレクターの林田宏一らが宮本茂に提案する時には大変緊張したが、宮本はむしろ「マリオといえばゴールポールだよね」という返答をし、緊張していた林田らを拍子抜けさせたという[2]。
同作以降ポールに掴まると、クッパマークの旗が下りると同時にマリオマークが描かれた旗が掴まった高さまで上がるという仕様が追加された。これは初代『スーパーマリオブラザーズ』の時点で構想はしていたが実装が叶わなかった要素であるという[2]。
登場作品[]
- スーパーマリオブラザーズ / VS.スーパーマリオブラザーズ / スーパーマリオブラザーズデラックス
- 初登場作品。旗は白地に緑のドクロマーク。
- スーパーマリオコレクション(SMB、SMB2)
- スーパーマリオアドバンス4
- カードeコース「クラシックコース W1-1」「クラシックコース W1-2」「クラシックコース W1-3」「クラシックコース W2-2」に登場。旗は緑地に白のドクロマーク。
- New スーパーマリオブラザーズ
- 旗は黒地に白のドクロマーク。隠しゴールにあるものは旗の生地が赤い。
- 頂点に掴まると1UPという仕様も本作で登場。
- 掴まったときの残りタイムの下2ケタがゾロ目であるとファンファーレがFC『スーパーマリオブラザーズ』のものになり、そのワールドのスタート地点に1回限りのキノピオの家が出現する。「11」「22」「33」の時はパワーアップアイテムが、「44」「55」「66」の時は1UPキノコが、「77」「88」「99」の時は巨大キノコがもらえる家が建つ。
- New スーパーマリオブラザーズ Wii
- 本作以降、旗は黒地に白のクッパマーク(隠しゴールは赤地に白のクッパマーク)で統一。
- マルチプレイ時は最初に誰かが掴まってから旗が下りるまでに猶予があり、その間に他のプレイヤーも急げば掴まれるという仕様がある。
- New スーパーマリオブラザーズ U / New スーパールイージ U / New スーパーマリオブラザーズ U デラックス
- 掴まった際に上がる旗は、そのプレイヤーの操作キャラに応じたものになるようになった。
- スーパーマリオメーカー / スーパーマリオメーカー for ニンテンドー3DS / スーパーマリオメーカー 2
- 『スーパーマリオブラザーズ』『New スーパーマリオブラザーズ U』『スーパーマリオ 3Dワールド』スキンのゴールとして登場。カメックの魔法で敵キャラに変えられてしまうこともあり、その場合はその敵を倒すことで元の位置に復活する。
- スーパーマリオ ラン
- SUPER MARIO BROS. 35
- 掴まった位置に応じて得られるものが、得点からタイムに変更。頂点に掴まれば15カウント回復。
- スーパーマリオブラザーズ ワンダー
- シリーズおなじみの多くの要素が刷新された中「マルチプレイに向いている」などの理由から続投。掴まることで牢屋に変化させられていたポプリンの家が元通りになり、中で囚われていたポプリンからワンダーシードをもらえる。
- スコアは消滅したが、頂点に掴まることが収集要素となるシステムが3D作品から逆輸入された。
- スーパーマリオ 3Dランド
- 3D作品では初の登場。頂点に掴まることがコースの収集要素「ゴールドフラッグ」となった。
- 小泉歓晃曰く『スーパーマリオ64』でも実装を試したことがあったが、「3Dでの遊びで一番面白いのは、いろいろなところへ行き何かを探したりすることだ」となり見送られたという[2]。
- スーパーマリオ 3Dワールド / スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド
- ネコであればポールを少し登ってから掴まることができ、頂点に掴まりやすい(ゴールドフラッグを回収しやすい)。
- マリオカート7、マリオカート8、マリオカート8 デラックス、マリオカート ツアー
- 初代『スーパーマリオブラザーズ』をモチーフにしたコース「パックンスライダー」の背景に登場。
- マリオ&ルイージRPGシリーズ
- 『マリオ&ルイージRPG3!!!』以降の作品ではバトル終了のリザルト画面で、現在の経験値がゴールポールについた旗の高さで表される。
- マリオ&ルイージRPG / マリオ&ルイージRPG1 DX
- キノコ王国とマメーリア王国の国境で行われるミニゲーム「コッキョージャンプ」に登場。マリオとルイージがジャンプに成功するたびに旗が上へあがっていき、頂点に達したらクリア。デザインは『スーパーマリオブラザーズ』と同じ。
- リトルキノコにはゴールポールを模した旗があり、飛びつくこともできる。
- マリオテニス オープン
- スペシャルゲーム「Super Mario Tennis」に登場。
- マリオパーティ8、マリオパーティ100 ミニゲームコレクション
- ピーチ城の前でポールに旗を揚げる早さを競うミニゲーム「まわしてハタあげ」が登場。旗のデザインは長方形で、プレイヤーカラーの生地に装飾の多いスーパースターのエムブレムが描かれている。
- ドクターマリオ ワールド
- 各ワールドのマップの右端に描かれている。
- まわる メイド イン ワリオ、メイド イン ワリオ ゴージャス
- ボスゲーム「スーパーマリオブラザーズ」に登場。当然掴まることでステージクリア(プチゲームクリア)となる。
- 原作に存在する残りタイムによる花火の変化が再現されており、『ゴージャス』では「じかんにちゅうもく」というミッションになっている。
- おすそわける メイド イン ワリオ
- ナインボルトの家の庭に建っている。旗は黄色地に緑の「N」マーク。「Nine-Volt」もしくは「Nintendo」ということであろうか。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- 対戦ステージ「いにしえの王国」「いにしえの王国」「いにしえっぽい王国」、『DX』の「アドベンチャーモード」のステージ「キノコ王国」の背景に登場。
- 旗は「いにしえの王国」2つは『スーパーマリオブラザーズ』と同じ、「いにしえっぽい王国」は無地の黄色、「キノコ王国」は緑地にスーパーキノコのマーク(同作でシリーズアイコンとして用いられているマークに、さらに斑点が足されたもの)。
- どうぶつの森シリーズ
- 『おいでよ どうぶつの森』以降、家具として登場。
- MOTHER2 ギーグの逆襲 / MOTHER1+2
- ポールのことを指しているかまでは定かではないが「かっこいいとおもうもの」のランダムワードのひとつに「ゴール」がある。他のワードがマリオに関するワードになる回数「おまかせでいい」を押すと出現。
その他[]
- 『スーパーマリオ64』のステージであるボムへいの せんじょうの「はくねつ ノコノコレース」、でかちびアイランドの「ノコノコ リターンマッチ」で、ゴール地点として大きな旗が登場。近くに寄ればいいだけで、掴まる必要もなければ旗も下りない。旗は黄色地に白の四角形、その上にノコノコのこうらが描かれている。